2021-04-27 第204回国会 参議院 厚生労働委員会 第12号
それなのに、さらに二三年度から医学部定員削減を図ろうとしています。大丈夫なのでしょうか。 二〇一九年三月に、医師の働き方改革に関する検討会が報告書を取りまとめました。副座長でいらした渋谷健司先生は、検討会では患者の命を人質にして神風特攻隊的な話ばかりと、報告書取りまとめの一月前に退任されました。この報告書の働き方では過労死はなくならないと思われたのです。
それなのに、さらに二三年度から医学部定員削減を図ろうとしています。大丈夫なのでしょうか。 二〇一九年三月に、医師の働き方改革に関する検討会が報告書を取りまとめました。副座長でいらした渋谷健司先生は、検討会では患者の命を人質にして神風特攻隊的な話ばかりと、報告書取りまとめの一月前に退任されました。この報告書の働き方では過労死はなくならないと思われたのです。
そして、二〇二三年度からの医学部定員削減を撤回し、医師、看護師の抜本的増員と確保へ政策を転換すべきことを求め、討論を終わります。
二〇二三年度からの医学部定員削減をしていいのかと本田公述人がおっしゃっておられました。十三万人不足というので、ここにいた委員の方はみんな十三万人というのが頭にこびりつくぐらい何回も強調がありました。 また、医療法人協会の加納会長からは、医師不足を実感しているのが病院の現場、需給のもう一度の再検討が必要、こういう発言がありました。
この詳細は、またちょっと図を御覧いただきたいんですけれども、十三万人不足している日本で二〇二三年度から医学部定員削減するということになったんですよ。 私がなぜこのようにハイテンションで話しているかということは御理解いただけると思います。 五番目の図を御覧ください。 これは、私が十年前に毎日新聞に書いた、「私の社会保障論」という連載をしていたときに書いた記事です。
ところが、政府は、医師の需給推計なるものに基づき、二〇二三年度からの医学部定員削減を示しました。この医師の需給推計は、前提が何重にもおかしい。男女比について、過去九年の中央値を固定して用い、医師試験受験者は女性三二%で固定化しています。ジェンダー平等を進める気はないのですか。医学部入試での女性差別の是正前の数値を固定して使うなど論外であります。
一九八二年に医師抑制策を打ち出し、二〇〇八年に医学部定員削減が見直されるまでの間、厚労省は医師過剰を報告し続け、医師不足はなく、偏在しているだけだという見解に終始してまいりました。その結果が医師不足の現実です。現場の疲弊は政策的ミスから生じたものと言わざるを得ません。
次に、済生会新潟第二病院院長後藤司郎君からは、医療保険改革を進める中で米国流の過度な医療費効率化方策はとるべきでないこと、診療報酬制度に関し、施設整備や先進的医療機器導入に配慮した体系にしてほしいこと、中医協に病院団体の代表も参画させるべきであること、新潟県は医師不足地域を抱えており、医学部定員削減には慎重な配慮を求めたいことなどの意見が述べられました。
委員会におきましては、今後の大学院の設置のあり方、研究所における改組転換の手続及び研究所員の処遇、新高等教育計画の内容と実施方針、第三セクター方式など大学の設置形態の多様化、医学部定員削減の是非など医師養成の見直し、大学における非常勤職員の採用のあり方、共通一次テストの改善などの諸問題につきまして熱心な質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。